連続信号の量子化 |
メモリレス量子化器の入出力特性 |
一様量子化器(左)と非一様量子化器(右) |
連続信号の量子化
入出力データを,その観測地点から推定器まで,有限の容量を持った通信路を用いて転送することを考える.ここで必要な通信容量は,データのもつ情報量により定まる.制御システムは,その多くが連続値をとる入出力信号や状態変数を含む.そのような非可算な連続値は無限の情報量をもち,そのままでは有限の通信容量をもつ通信路により転送することができない.そこでこれを可算な離散値に変換し転送することを考える.この過程を信号の量子化と呼ぶ.
量子化器
量子化器は,基本的には入出力特性が階段関数で表現できるものである.ただし過去の入力信号を参照するかどうかで,メモリレス,メモリつきの2つに分類することができる.また,階段関数のステップ幅は,量子化の精度と量子化信号のバリエーションに影響するが,これを全区間で同じとする一様な量子化,区間により幅を変えるものを非一様な量子化と呼ぶ.