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本研究室卒業生の大阪大学 甲斐健也助教がSICEの論文賞を受賞


計測自動制御学会(SICE)の2007年の論文賞受賞者に,大阪大学工学研究科の甲斐健也助教(2005年博士後期課程修了)が選ばれました.本賞の贈呈式は,SICE Annual Conference 2007(2007年9月 高松市)にて行われました.

本賞は,SICEが発行する会誌「計測と制御」「計測自動制御学会論文集」および「Web論文(産業論文)」に過去2年間に掲載された論文の中から,SICEが関わる分野の発展への貢献を奨励することを目的とし,SICEが関与する科学技術の分野において,学問技術の発展に寄与するところの大きい論文の著者に与えられる賞です.そして,甲斐助教と理化学研究所の木村英紀教授との共著「配位多様体におけるアファイン拘束の理論的解析-Part I:アファイン拘束の可積分・非可積分条件と配位多様体の葉層構造-」(計測自動制御学会論文集 第42巻第3号 2006年)の極めて優れた独創性が高く評価され,本賞に選ばれました.

対象論文は,制御工学やロボット工学の分野において盛んに研究されている非ホロノミックシステム(例えば自動車の車体,トレーラ,宇宙ロボットなど)におけるアファイン拘束に対して,それが完全可積分・部分可積分・完全非可積分であるための必要十分条件を導出したものです.そして,アファイン拘束の場合には配位多様体の時変葉層的構造が存在することを示しました.甲斐助教らは,上述の研究を通じて,数学(アファイン拘束)と制御(運動学的非対称アファインシステム)の間にある関係を明らかにし,「アファイン拘束を受ける運動学モデル」というこれまで研究されていなかった新しい制御問題を提起しました.


2007年度計測自動制御学会学会賞の贈呈(SICEホームページ お知らせ)
http://www.sice.or.jp/oshirase/info/kaikoku/kaikoku200711_2.html