本賞はSICEが関与する科学技術の分野において，その発展に多大の貢献があると認められる学術および教育に関する著作物の著者に対し与えられる賞であり， Jan M. Maciejowski著，慶應義塾大学の足立修一教授との共訳「モデル予測制御 -制約のもとでの最適制御-」（2005年 東京電機大出版局）に対して与えられたものです．

モデル予測制御は，近年の計算機能力の向上にともない多くの実システムへの応用に対してその効果が認められてきた高度な制御法です．対象となる著作物は，このモデル予測制御について，基礎的な事項から実際への応用までを意識して執筆され，しかも，古典制御・現代制御・ロバスト制御などとモデル予測制御の関係を理論的にきちんと与えているものです．そして，日本語への翻訳は，管野研究員がCambridge大学のResearch Associateであったときに行われました．