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博士課程3年の椿野 大輔さんが SICE にて
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対象論文は,重み付き平衡実現とそれを用いた低次元化手法を
非線形システムに対して定式化したものです.平衡実現を用いた低次元化法は,
近年,その概念が非線形システムへ拡張され,非常に整った理論が展開されており,
単に低次元化のみならず非線形システム解析に有用なツールとなることが期待されています.
しかしながら,特定の周波数に基づく平衡実現,つまり重み付き平衡実現には対応していません.
実用上は,特定の帯域の入出力のみ近似できればよく,この概念は実用を考えるうえで必須なものといえます.
著者らは,平衡化を行う非線形の状態変数の関数において,重みに対応する状態変数にある拘束を付加することを提案しました.
その結果,線形の場合の自然な拡張となる重み付き平衡実現を定義することができ,さらに,低次元化後の
システムが安定となるための条件を得ました. |