図に示すサンプル値制御系を考える。
ここで、制御対象 は連続時間系であるが、制御器 は
離散時間系 とアンチエリアシングフィルタ 、
理想サンプラ 、零次ホールド で
構成されており、サンプリング周期は とする。
なお、零次ホールド の伝達関数 は
で与えられることに注意しておく。
いま、ナイキスト周波数を
と定義し、伝達関数 の高調波成分を表す伝達関数 を
[定理2]
上記の結果から、以下のことわかる。
と表し、
を零次ホールド等価な伝達関数を表すとする。
このとき、達成可能な 制御性能 は、以下の定理で与えられる。
ただし、
ここで、 は の最小位相部分を表す伝達関数で、
は、
の単位円外の零点である。