第1回講演会 発表要旨
「細胞システムのロバストネスを測る」
守屋央朗 ( 岡山大学 異分野融合先端研究コア)
1つの細胞内には数千か ら数万のタンパク質があり、それらが適切な量発現することで細胞の生命機能は営まれている。一方で、環境の変化や変異、遺伝子発現のノイズなどの影響を受 け、この量は常に摂動をうけている(乱される)。近年、生命が作るシステムはこのような乱れにも関わらず正常に機能を発揮できる「ロバストネス」という性 質を持つことが分かってきた。本講演では、遺伝子発現の乱れに対するロバストネスを測ることを目的として私たちが行っている「遺伝子つなひき法」によって 見えてきた生命の特性について、真核細胞のモデル細胞である酵母の研究を中心に紹介する。