系統/市場調和型階層化分散制御

 
関連する参加研究プロジェクト・研究会:
          JST CREST・分散協調型エネルギー管理システム構築のための理論及び
基盤技術の創出と融合展開
 (2017年度よりグループリーダ,2012年度〜)
 

研究題目:系統/市場調和型階層化分散制御

 

研究の目的および内容

基盤理論ユニットの中での議論の土台となる、電力系統および市場全体のあるべき

基本的構造や、それらの整合を実現する制御の構造・機能を解明するための基礎理

論研究を行う。具体的には、電力系統および市場におけるローカルな目的とグローバ

ルな目的を整合させ、与えられたリスクに伴うコスト負担の制約を満たす調和型アグ

リゲータの具体的な設計手法を提案する。また、アグリゲータ運用時における、情報

秘匿性と計算量の仕様を満足する分散最適化の具体的手法を提案する。加えて、基

盤理論ユニットを総括し、グループ・ユニット間の連携研究を促進する。

 

研究実施項目・概要

1.  系統/市場調和型階層化分散制御理論の構築と設計手法の開発(基盤理

論ユニット)

一般的な階層分散型制御系設計アーキテクチャの手法を電力系統/市場

の統合系に適用することにより、ローカルな目的とグローバルな目的を整合

させる調和型アグリゲータ(グローカルアダプタ)の具体的な設計法を導出

し、その有効性を検討する。

2.  リスク軽減・レジリエンス強化と負担配分の関係解明(基盤理論ユニット)

調和型アグリゲータによるリスク軽減の解析手法を階層分散型制御系設計

アーキテクチャに適用し、与えられたリスクとレジリエンスの仕様の制約下

で、最適な制御性能を達成する電力供給家集団の負担配分および時空間

移動要素の移動量を解明する。

3.  情報秘匿性と分散最適化(基盤理論ユニット)

分散最適化問題のクラスタリングによる上位層と下位層で交換する情
報の質と最適化のための計算量のバランシングの自由度を用いて、本
研究で対象とする電力系統/市場ネットワークにおける情報秘匿と最
適化アルゴリズムの計算量/解の正確さの関係を明らかにする。
 

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