制御対象と制御器の統合化設計



これまでの制御理論と新しい制御理論

 

 

ハードディスクの Swing Arm 設計

 

これまでの制御理論は、与えられた制御対象に対し、設計仕様を満たす制御器の設計を如何に行うかに焦点が当てられていた。しかし、最終的な制御性能の向上を目指すためには、制御器だけの設計では限界がある。与えられた制御対象が制御しにくいシステムであったとすると、いくら最適な制御器を設計しそれを実装したとしても得られる制御性能を改善することは難しい。


本研究ではこの点に注目し、まず「制御しやすいシステムを特徴付ける」というテーマに的を絞り、制御理論の観点から望ましい制御対象のクラスを明らかにしている。すなわち、制御理論においては、「制御器設計から制御対象の設計へのパラダイムシフト」を行っていることになる。さらに、得られた理論的結果に基づいて、制御対象と制御器の統合化設計の新しい方法を提案している。